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岩美町のクラフトビールIWAMI BLUE BEERを呑み比べ!合わせる料理選びを楽しもう
鳥取県岩美町の小さな醸造所で一本一本手作りされているクラフトビール「IWAMI BLUE BEER」、2銘柄を呑み比べしていました。
こちらのビールは、食事との相性を意識して風合いを変えていることが特徴です。常時3銘柄、季節ごとに4銘柄の異なる素材を用いた製品が販売されています。
今回は、鳥取市内のサンマートで販売されていた2銘柄を購入、「何を食べるか?」も意識して選んだ体験レポートです。
「ペアリング」を意識したビール
IWAMI BLUE BEERは、兵庫県よりIターンしてこられた御夫婦が運営するビール醸造所兼シェアハウス、TEN FORWARDさんで製造されています。一回の作業でできるビールは約200本とごくわずかですが、東部地区の道の駅やサンマートで購入することが可能。
柚子や夏みかん、またお米や酒粕など様々な副原料(麦芽やホップ以外の材料のことです)を使用しているわけは、料理と合わせたときに生まれる独特の味わいを重視しているからだそうです。
これを「ペアリング」といい、ワインやコーヒーにも似た文化があります。でも、日本ではビールを呑むときに食べるものといったら、思い浮かぶものは限られますよね。
今回は、TEN FOWARDさんがおすすめする料理を参考に、普段ビールといっしょには食べないものをあえてツマミに選んでみました。
購入したビール
「棚田米エール」と「ベルシャンホワイトワイルド柚子」の2本をサンマートにて購入しました。
棚田米エールは岩美町の棚田で収穫されたお米を加えたもので、お米を使ったもの、お米に合うものならなんでも好相性ということでした。おすすめはお寿司。
ベルシャンホワイトワイルド柚子、こちらは本来オレンジピールを使用する製法のエールビールですが、魚介類に合わせることを意図して地元で穫れた柚子を使っているのだそうです。
さて、この個性豊かなビールを一体に何に合わせればいいのでしょうか?
棚田米エール×オムライス
悩み抜いた末のオムライスです。お米。ビールにお米。お寿司を勧められたけれど、それも美味しそうだけどあえて違うものを試してみたい。どうしよう…いっそ塩にぎり…と、悩み抜いた末選んだオムライスです。
大成功でした。
ビールの味+料理の味=美味しい。
なるほど、きっとこれを「ペアリング」というのですね。
棚田米エール自体はミネラル感が強いというのか、かすかな果実味もあるというのか、とにかく味がはっきりしていて苦みも強め。そこへ卵の柔らか食感とケチャップの酸味、チキンライスの甘みがベストマッチです。
お互いに無い味を補い合うから、飲みそして食べることで全く違う食事になる。こんな美味しいオムライスを食べたのは初めてでした。
ベルシャンホワイトワイルド柚子×お刺身
ベルシャンホワイトワイルド柚子は魚介に合うということなので、こちらは素直にお刺身を合わせました。わさび醤油の他に、オリーブオイルとバルサミコ酢を回しかけ、黒こしょうを挽いたバージョンも準備。
あえて塩気を着けず、黒酢系の酸味と胡椒の辛味だけで食べると魚が持つ本来の甘みがふっと浮かんできます。刺し身のマンネリ化に悩む方にもおすすめです。
ビールにはコリアンダーシードというスパイスが入っているのですが、たしかに香味野菜をじっくり炒めたような香りが立ち上ってきます。滋味、というのでしょうか、複雑だけど身体に優しい印象です。呑み口はやや軽め、確かに生の魚介にぴったりだと思いました。
カレイの煮付けやサバの味噌煮も相性がいいかも知れません。と、なると棚田米エールももう一本必要です。
地元素材が活きた「一緒に飲みたくなるビール」
IWAMI BLUE BEERを飲みながら感じたのが、1人で呑むとつまらないなあ、ということでした。いろいろな銘柄をあつめていろいろな料理を作って、みんなで一緒に呑むとより楽しいのだと思います。
加えて、プレゼントしたい人の顔がたくさん思い浮かびました。例えば最近忙しくて食欲が落ちているあの人、ビールの苦みが嫌いだといっていたあの人、などなど。
食事も美味しくなるビールだから、元気になりたいとき、元気になりたい人におすすめなお酒だと感じます。お酒というより、これは一本の「料理」ですね。
呑むのではなく味わう。購入された方は、ごくごく飲み干すのではなく、大事に時間をかけて呑んでいただきたいと思います。