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子どもの歯磨きってどうしてる?歯科医が教える歯のケア方法とは
お子さんの歯磨き時間、毎日のようにバトルしていませんか?歯磨きを嫌がるお子さんをみて悩んでいるママ・パパも多いのではないでしょうか。
子どもの歯に関する悩みはあっても、実際にどうしたらいいかわからない親御さんも多いはず・・・
そこで、今回は子どもの歯に関するよくある悩みを現役歯医者さんに聞いてきました!
お話を伺ったのは、親子で安心して通える歯科診療を提供している、「かすやファミリー歯科」(鳥取市若桜町)の加須屋浩院長です。
歯磨きの仕方や歯のケアについてのアドバイスを伺ってきましたのでどうぞご覧ください!
※「かすやファミリー歯科」については別記事、親子で通える歯科医院「かすやファミリー歯科」で紹介してますので、ぜひそちらも合わせて読んでみてください。
目次
子どもの歯磨きケア、3つのポイント
1.歯磨きの頻度
まず、基本的に1日2回以上、朝晩は必ず磨きましょう。1日1回では虫歯のリスクが高まると言われているので、朝晩は必ず磨くようにしましょう。
2.仕上げ磨き
仕上げ磨きは小学校高学年までした方が良いです。特に、永久歯が生え替わる時期は、磨きにくいですし、生えてきたばかりの永久歯は虫歯になりやすいです。
比較的時間に余裕がある夜だけでもいいので、ご両親が口の奥まで見てあげて、仕上げに磨いてあげるといいですね。
3.フロスの使用
歯と歯の間の汚れを落とせるようにフロスを使うことをおすすめします。フロスも毎日したほうが良く、順番としては、フロスしてから歯ブラシで歯を磨くと良いです。
歯ブラシ選びのポイント
お子さんの歯の生えかわりによって適切な歯ブラシを選ぶことが大切です。乳歯の時期、乳歯と永久歯が混在する時期、永久歯が生えそろった時期など、歯の生えかわりによって、歯ブラシの形状や大きさは異なります。
歯ブラシのヘッドについても、歯の大きさに合った、適切なサイズのものを選ぶことが重要です。大きすぎると歯と歯の間の汚れをしっかり落とせない場合があるので注意が必要です。
歯磨き粉選びのポイント
注目点は、「フッ素濃度」です。お子さんの年齢に合わせた適切なフッ素濃度のものを選ぶと良いです。フッ素は歯を虫歯から守る効果があり、濃度が低い歯磨き粉は、十分な効果が期待できない場合があります。
フッ素濃度と使用量目安
歯が生えてから2歳まで | 900〜1,000ppmFの歯磨き粉を米粒程度(1~2mm程度) |
3〜5歳まで | 900~1,000ppmFの歯磨き粉をグリーンピース程度(5mm程度) |
6歳〜成人・高齢者 | 1,400~1,500ppmFの歯磨き粉を歯ブラシ全体(1.5~2cm)程度 |
子供が歯磨きを嫌がる場合は?
お子さんの中には、口の中への異物感が苦手で歯磨きを嫌がる子もいます。どの子どもにも効果のある万能な方法があるわけではないので、色々と試していくことが必要です。
まずは、段階的なアプローチが大切です。歯ブラシではなく、ガーゼや指で優しく口の中を触るなど、口の中に何かを入れることに慣れさせてあげましょう。
また、 お子様は周りの大人を真似をすることが多いので、親御さん自身が楽しそうに歯磨きをしている姿を見せることが大切です。
他にも、遊び感覚でうまくいく場合もあります。歯磨きをゲーム感覚で楽しめるように、歯ブラシをキャラクターに見立ててみたり、歯磨きソングを歌ったりするのも良いでしょう。
無理強いはNG!逆効果の場合も
歯磨きを嫌がるお子様を無理やり押さえつけたり、怒ったりするのはやめましょう。恐怖心を与えてしまい、ますます歯磨きを嫌いになる可能性があります。
0〜3歳頃はお口の中の感覚が非常に敏感ですので、無理強いせず、ゆっくりと歯磨きへの慣れを促すと良いです。子どもは親の行動を真似するので、親御さんが楽しそうに歯磨きをする姿を見せることも効果的です。
このように、お子さんの年齢や性格に合わせて、無理強いはせず、遊び感覚を取り入れながら、歯磨きの楽しさを教えてあげましょう。
歯ぎしりや指しゃぶりはどうしたら?
歯ぎしりについて
歯ぎしりは、4歳頃から始まり10〜14歳でピークになると言われています。いびきや呼吸の乱れが原因として考えられており、呼吸の乱れがある子の半数以上に歯ぎしりが認められています。
長く続く場合は、歯並びに影響がある場合もありますので、歯科医に相談するようにしましょう。
指しゃぶりについて
指しゃぶりは、赤ちゃんが安心感を得るための自然な行動です。絶対に悪いことというわけではなく、適切な時期にやめられるように見守ることが大切です。
対策としては、指に絆創膏を貼ったり、苦いものを塗るなどの方法がありますが、無理に辞めさせようとすると、かえってストレスになる可能性があります。
ただし、長期間続く場合は、歯並びに影響を与える可能性がありますので、歯科医に相談することをおすすめします。
加須屋院長から、子どもがいる親御さんへのメッセージ
お子さんの口の健康は、将来の健康に繋がります。定期的な歯科検診を受けることで、虫歯や歯列不正の予防ができたり、早期発見ができます。また、歯医者に慣れることで、大人になっても安心して治療を受けられるようになります。海外では、子どもの頃から定期的に歯科受診をするのが当たり前で、世界で一番歯科予防が進んでいるスウェーデンでは、なんと子どもの100%が受診しています。
一方で、日本の定期歯科検診受診率はわずか2%と、まだまだ低いのが現状です。
お子さんの笑顔のために、ぜひ定期検診とフッ素塗布を習慣化していきましょう。
監修:かすやファミリー歯科 加須屋院長
「かすやファミリー歯科」院長 加須屋 浩氏
高校卒業まで鳥取市で過ごし、大学は県外の朝日大学歯学部に入学。
卒業後に鳥取に戻り、鳥取大学医学部附属病院歯科口腔外科に入局。
その後、鳥取市内の秋山歯科・矯正歯科にて勤務し、2023年に「かすやファミリー歯科」を開院。