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湯気・音・香りで飲ませる鳥取市湖山町の居酒屋「なごみ亭」
お店の場所

湖山町東の静かな通りに、やさしい灯り。白い行灯がぽっと浮かぶ角が「なごみ亭」です。赤い自販機と木格子の外観が目印で、仕事帰りにふらっと寄りたくなる距離感。肩の力を抜いて歩いていくと、店先のあかりに吸い寄せられるように扉の前へ。生活圏のすぐそばにあるいつもの寄り道先——そんな雰囲気が心地よい一軒でした。
店内の様子
扉を開けると、年季の入った木のカウンターがまっすぐ伸びています。短冊メニュー、一升瓶、徳利が並んで、いい意味で飾らない町の居酒屋感。カウンターの向こうでは小鍋や鉄板、フライヤーがジュウッとご機嫌。湯気とソースの香りが混ざって、席に着いた瞬間から食欲スイッチが入ります。
カウンターはおひとり様でも座りやすく、奥にはテーブルや座敷も。初めてでも居心地が軽く、常連さんの談笑にまざって自然と“ただいま”と言いたくなる空気です。
メニュー


品書きは「刺身」「鉄板」「揚げ物」「一品」「ご飯もの」と王道がしっかり。奇をてらわず、食べたい気持ちのど真ん中に素直に応えてくれるラインナップです。


ドリンクは生ビール、ハイボール、チューハイ、ノンアルまで定番が揃っていて、最初の一杯で迷わないのが良いところ。
テーブルに届くと香りと音まで一品。特に鉄板ものは、湯気もごちそうのうちです。
実食レビュー
あさりの酒蒸し


小鍋がことこと鳴って、殻がぱかっと開くたびに磯の香り。スープの塩梅はちょうど良いの一言で、レンゲが止まりません。ふっくらした身を噛むとじゅわっと甘み。最初の一品にも、合間のリセットにも万能です。
とんぺい焼き

ふわとろの玉子に、豚とキャベツがくるり。上には甘辛ソースと踊る鰹節、脇にはマヨ。ひと口でふわ→香ばし→出汁の余韻が順番に来るので、ついもう一口。ビールが自然と進む、背徳とやさしさのちょうど真ん中。
カニクリームコロッケ

薄衣がサクッと割れると、中からとろり。甲殻の香りがふわっと広がって、濃いめのソースと合わさるとご褒美感が出ます。揚げ物なのに重さが残らず、鉄板ものの合間に挟むと良いリズム。
ホルモン炒め

鉄板がテーブルに着地した瞬間のジュウウでテンションが上がります。ホルモンはぷりっと弾力、もやしとキャベツはシャキッ。甘辛ダレの奥にピリッとした刺激が潜んでいて、噛むほどコクが増すタイプ。白ごはんにもハイボールにも合う危険な相棒です。
とりの唐揚げ

大ぶりの唐揚げは、衣がガリッと香ばしく、中から肉汁がじゅわり。にんにくと生姜の下味がちゃんと効いていて、レモンでキュッと締まります。皿のソースやマヨと合わせると背徳感アップ。無言でおかわりしたくなる王道の完成形。
キリン一番搾り

きめ細かい泡、麦の甘みとほどよい苦み。刺身の脂はすっと流し、揚げ物や鉄板のコクには寄り添う、頼れる一杯です。温度が上がっても味がだれにくく、最初から最後までテーブルをまとめてくれました。
総評
「なごみ亭」は、気取らずに今日食べたいにまっすぐ応えてくれるお店でした。小鍋の湯気であたたまり、ソースの香りで気分が上がり、鉄板の音で盛り上がります。そこに唐揚げやコロッケのサクッとした楽しさが重なって、満足の着地。
ひとりでも、ふたりでも、ちょっとした集まりでも使いやすい懐の深さが魅力です。湖山で夜の寄り道先に迷ったら、まず思い出したい一軒です。
店舗情報
| 店名 | なごみ亭 |
| 住所 | 鳥取市湖山町東4丁目116 |
| 営業時間 | 17:30〜23:00 |
| 定休日 | 日曜日 |
| 駐車場 | あり(店先に数台。混雑時は時間にゆとりを) |
| 関連リンク | 公式Instagram |
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