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クールシェルターとは?熱中症対策のために鳥取市が設置しているクールシェアスポットについて解説
2024年度も酷暑が続く中、鳥取市では市内の各所にクールシェアスポットとして「クールシェルター」が数多く設定されています。
クールシェルターって何?と思う方も多いかもしれません。「家庭内の冷房による電気代の節約」を目的として、冷房設備の整った施設を無料、あるいは有料で開放し、熱中症を防ごうとするためのものです。クールシェアスポットという名称でも知られています。
しかし、設置されてはいるものの、具体的にどこにシェルターがあるのか周知されていないのが現実です。また、気軽に入っていいものなのか戸惑ってしまい、うまく活用されていないという課題もあります。
今回は、鳥取市周辺のクールシェルターの場所と、使用する場合の注意点について解説していきます。
暑い日に我慢しない「クールシェルター」で涼しく休憩を
「クールシェルター」とは、夏場エアコンの使用によって家庭の電気代が増加することへの対策の一貫で、公共施設などで日中を過ごすことにより自宅でエアコン使わなくても涼しく快適に暮らすことを目的とした事業です。
全国的には、クールシェア施設という名称が一般的に知られています。
特徴です。
- 外出時の休憩場所として利用できる
- 座って休憩ができる椅子やテーブルなどがある
- エアコンで常に適温が保たれている
- 熱さで気分が悪くなった場合の避難場所になる
各地のショッピングモールなどがその対象となっていますが、鳥取市では地域の公民館や、協賛店なども対象になっています。
鳥取市内のクールシェルターの場所については鳥取市ホームページから確認できます。実施期間は2024年の場合6月〜9月末までとなっています。
一般の店舗などには、クールシェルターであることを示す次のようなステッカーが貼ってありますから、目印にしてください。
熱中症予防啓発動画「COOL SHELTER」も参考に
鳥取市PR動画制作チーム「鳥取市役所特命係」による、熱中症予防の啓発動画でもクールシェルターの大切さについて紹介されています。
熱中症の怖さ、日ごろから対策を怠らないことの大切さについて、ちょっとホラーテイストのショートフィルムによって注意喚起されたものです。
YouTubeとして公開されているので、ぜひ一度ご覧ください。
クールシェア=日中の電気使用量削減の重要性
2018年頃から、日本だけでなく世界的に夏の気温が例年よりも高い猛暑日を記録する日数が増え始めました。
それに伴い、熱中症による搬送車も増加傾向にあり、2018年度の熱中症による死者数は1,500人以上にも上りました。
厚生労働省調査より「熱中症による死亡数 人口動態統計確定数より」参考
気温の上昇に伴い家庭のエアコン使用による電力使用量も大きな問題となっています。特に、東日本大震災の影響によって全国の原子力発電所が停止したことにより、全国的に電気の生産量が低下しました。
加えてウクライナ問題などをきっかけに燃料価格が高騰したことにより6月〜9月の夏の期間に十分な量の電気を生産することが難しい状況が続いています。
クールシェアという考え方は、気温の高い時間帯の家庭の電力使用量を抑えることが大きな目的です。
そしてクールシェルターを積極的に使用するということで、気温の高い時間帯に外出しても熱中症のリスクを避けて安全に過ごすことができます。
クールシェルターの課題・認知度の低さ
クールシェルターのように、熱中症予防のための休憩施設は全国的に増えています。しかし、共通している課題があります。それは認知度の低さと利用者の少なさです。
利用者が少ない、ということは外出中に気分が悪くなる人の数が少ないという側面も考えられます。「利用者は少ないほうがいいのでは」という意見もありますが、そもそも使い方が分からない、どこにあるのかが分からないということの方が大きな課題といえます。
鳥取市では、利用者が多い商業施設や観光施設を中心にクールシェルターを設置し、ラジオ放送や鳥取市公式LINEなどで熱中症警戒アラートが出るたびに注意喚起を行っています。
鳥取市内の分かりやすいクールシェルターの例を挙げます。
- イオンモール鳥取北
- イオンモール津ノ井
- こむ・わかさ店
- シャミネ鳥取
- 鳥取県立図書館
- 砂の美術館
- 鳥銀文化会館
- 鳥取県立博物館
県立博物館、砂の美術館は入場料が必要な施設ですが、クールシェルターとして解放されているのは入口付近のロビーのため、休憩が目的で入館する場合なら無料で利用することができます。
給水機があるところもあり、水分補給もできるためぜひ気軽に暑い日の休憩に利用してみてください。
協力してくれる施設を募集しています
鳥取市はクールシェルターとして協力する施設や店舗の募集を行っています。
条件です。
- 冷房設備が整っている
- 休憩や買い物ができる
ちょっとしたスペースをクールシェルターとして提供できる場合は、電子応募で受付が可能です。
個人店舗を運営している方など、可能ならばぜひご検討ください。
クールシェルターを上手に活用して夏を乗り切る
熱中症対策と日中の電気代節減のために鳥取市が設置しているクールシェルターについて紹介しました。
一人暮らしの高齢者の方などはエアコンが家に設置されていなかったり、一人で使うのがもったいないと避けてしまい、気づかないうちに熱中症を発症してしまう例が特に多くなっています。
地域の公民館やコミュニティセンターなどがクールシェルターとして解放されている場合も多く、一般の店舗などの参加を促すことで今後シェルターの数は増えていく傾向にあります。
無料で利用できるスポットのため、ちょっと出掛けてみる、買い物の帰りに寄ってみるという使い方で構いません。涼しい場所が準備されているということをぜひ知って下さい。