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【鳥取駅前・鳥取城跡】中心市街地をライトアップする「あかりの社会実験」レポート。照明をたどって歩いてみました
鳥取市の駅前商店街を中心に、令和8年1月4日まで実施されている「あかりの社会実験」を体験してきました。若桜街道には夜になると「灯りの空白地」が増えてしまい、人通りが少なくなってしまいます。
この問題を解消し、中心市街地の観光誘致などを目的とした「夜に歩いてみたい街」づくり実験です。今回は、鳥取城から袋川沿いにかけてのライトアップの様子を鑑賞しつつ歩いてみました。
ライトアップによって夜の中心市街地がどのように変化するのかをレポートします。
鳥取城跡のライトアップ

令和3年から修復工事が進められ、令和7年3月に竣工となった鳥取城中ノ御門です。修復された石垣や橋の様子が堀の水に映えてとてもきれいです。
夜間ライトアップと水景との相性はとてもいいのですね。橋が二重写しとなって橋板の裏側まで見えるのは、夜ならではだからでしょう。

中ノ御門から櫓門の間にある空間です。新しく組まれた石垣にライトが当たって雰囲気がいいですね。
ちなみに中ノ門と櫓門が直角になっている御城の門を「枡形門」といいます。戦になったとき敵の侵入を抑える目的で設計されています。修復されたことによって、歴史の息吹を感じられるようになりました。

櫓門をくぐると、石垣にも光が当たっている様子を鑑賞できます。ライトアップと影になっている部分のバランス感がいいですね。自然を取り込んだアートのようです。
とりぎん文化会館前から若桜街道

とりぎん文化会館前の並木道がライトアップされています。樹木が根本から灯りに照らされているため、やや紅葉した枝葉がさらに明るく見えます。


若桜街道沿いのシャッターに投影された影絵です。しゃんしゃん祭りの傘など、鳥取市に伝わるお祭りの様子がモチーフになっています。

麒麟獅子の影絵も何か所かに分けて投影されています。不思議と、どのお獅子も細部が若干違っているようです。
鳥取市周辺に伝わる麒麟獅子は、地域ごとに独特の形象を持っていますから、再現されているのかもしれません。どのような意図でデザインされた、どの地域の獅子舞がモデルとなっているのかが気になります。
袋川沿いのライトアップ

袋川土手のライトアップです。若桜橋付近の様子を鑑賞しました。橋の欄干や土手沿いの桜の木に照明が当てられています。遠くから川面に光が映っている様子がきれいでした。
「あかりの社会実験」の街を夜歩いてみたまとめ
鳥取城跡からとりぎん文化会館前を通って若桜街道から袋川までをライトアップに沿って夜歩いてみました。距離的にもちょっとした運動量で、夜の散歩に最適なルートです。灯りが灯っていることで歩きやすくなっているとともに、暗がりが減ることで不審者への不安感が減って安心して歩けることが魅力なのではないでしょうか。
影絵も独特のタッチで描かれていて、シャッターがスクリーンになる様子も楽しいです。ただ、ライトアップの範囲には「新町通り商店街」も含まれているのですが、今回歩いてみたところ、アーケード内には目立ったライトアップは設置されていませんでした。奥の方の照明は灯っておらず、少し薄暗くなっているため、散策する際は足元に注意してください。
商店街を中心に灯りの空白地帯が少なくなったことで、確かに「夜に歩きたい」と思う道のりになっていたと感じます。仕事帰りや食事の後に、時間があればぜひライトアップを目指してそぞろ歩いてみてください。