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【山陰海岸ジオパークトレイル】奇岩や絶壁を眺めながら進むハイキング。ルートや難易度について解説します
山陰海岸ジオパークトレイルは、鳥取市青谷町から京都府丹後市まで続く、「山陰海岸ジオパーク」の地形や自然を楽しむトレッキングコース群です。
「コーストトレイル」といって、海沿いから山間部に至る全国的にも珍しいトレッキングコースとなっています。
ルートの数が多いため、ちょっとしたハイキングをしたい方からハードなトレイルを好む方まで幅広く楽しめます。人気のコースの概要について紹介します。
目次
山陰海岸ジオパークトレイル・コースの特徴

山陰海岸ジオパークトレイルは、青谷駅を出発して鹿野町まで至るコース1から始まり、鳥取市県内では岩美町の西脇海岸を進むコース10が東端となる長いトレイルコースです。
遊歩道や舗装路を歩く比較的簡単なコースや、9〜11km程度の距離を歩く長距離のコース、海沿いの山道を進むアップダウンの激しいコースなど、さまざまな特徴があります。
「山陰海岸」という呼び名が付いているため、海沿いだけが対象かと思いがちですが、鳥取砂丘の形成とともに形作られた山や池も含む広大な自然遺産となっています。
山陰海岸ジオパークトレイルでは、歩きながら鳥取県東部の自然と、それに関わって暮らしてきた人々の歴史に触れることができます。
おすすめコース・難易度1【漁村を歩くコース】

山陰海岸ジオパークトレイルの9番目のコースとなる、城原海岸駐車場からジオパークの自然館までの4.1kmの道のりです。
砂浜と漁村の中の舗装路が主なルートで、アップダウンもさほどなく距離も短いことからトレッキング初心者におすすめです。
コース一帯は、日本列島がユーラシア大陸から切り離された頃に形成された花崗岩地帯の上にあり、「大陸の切れ端」と呼ばれています。海岸からの日本海の風景や、岩美町の素朴な漁村の光景を楽しみながら歩くコースです。
おすすめコース・難易度2【奇岩、洞門、澄んだ海を楽しむコース】

山陰海岸ジオパークトレイル8番目のコースにとなる、浦富海岸遊覧船乗り場から鴨ヶ磯を経由し、城原海岸駐車場に至る3.9kmの道のりです。
山陰海岸ジオパークの目玉とも言える浦富海岸沿いの奇岩や洞門を眺めながら進む海沿いのルートとなっています。
日本海が拡大していく際の地殻変動によって複雑な割れ目の入った巨岩は、自然の造形美といえるここにしかない絶景を作り出しています。石英の砂を多く含み、澄んだ青が映える鴨ヶ磯海岸の波打ち際も見どころです。
おすすめコース・難易度2【鳥取砂丘を歩くコース】

山陰海岸ジオパークトレイル6番目のコースにとなる、鳥取砂丘のシンボル「馬の背」を経由して砂浜を歩く7.1kmのコースです。
鳥取砂丘観光案内所の「鳥取砂丘ビジターセンター」近くの入口からみる馬の背は高低差のある巨大な砂の山ですが、山頂付近を横から見ると全く違う風景となります。
また、馬の背の麓に真水の湧く「オアシス」があったり、風によって運ばれた砂が描く「風紋」を見られたりと、鳥取砂丘の魅力を満喫できるコースです。
おすすめコース・難易度3【城下町と温泉街をつなぐコース】

山陰海岸ジオパークトレイル2番目のコースにとなる、鹿野町と吉岡温泉をつなぐ9.7kmのやや長いコースです。
高低差も大きいですが、ほぼ全長が舗装路となっているため、比較的歩きやすい道のりといえます。鹿野町にも良質な温泉が湧いており、吉岡温泉と合わせてたくさんの足湯が設けられています。
歩きながら途中の足湯で疲れを癒やしつつ、ゆっくりと進む楽しみ方がおすすめです。どちらかの温泉街で一泊して、次の日に元来た方を目指すのもいいですね。
熊の出没に対する注意事項

令和7年8月に、山陰海岸ジオパークトレイルのコース中で熊の出没が確認されています。令和7年は全国的にも熊の出没が多くなっており、鳥取市内でも十分に警戒する必要があります。
熊に関する情報は鳥取市、岩美町、香美町、新温泉町などの自治体が発表しているようです。トレッキングを行う際には、コースのある自治体の情報をあらかじめ確認しておくことをおすすめします。詳細はこちらから確認してください。
山陰海岸ジオパークトレイルまとめ

この記事では、海岸線や山あいを歩く山陰海岸ジオパークトレイルのコースについて紹介しました。舗装された道や遊歩道なら、トレッキングの経験が少ない方でも安心してトライできます。
体力に自信のある方は、アップダウンの大きなコースや10km以上を歩くコースが楽しめるかもしれません。途中に足湯があったり、休憩のための展望台があったり、自分のペースでトレッキングやハイキングを楽しめます。
歩いてみたい地域や、取り組みやすそうなルートを選んでみてください。鳥取県に近い兵庫県北部にも魅力的なコースが多いため、そちらも体験してみてください。